コラム

2020年卒の新卒採用活動について

2018/05/31

Column

2020年卒の新卒採用活動について、過去から現在までの動きや傾向を踏まえ、今後の採用活動がどうなっていくかを予想します。

また、企業が採用活動をするにあたって、今求められているものは何なのかを述べていきます。

後半には、時代の流れを汲み取り、多様化が進む採用形式に対応していく具体的な方法もかいていますので、貴社の採用活動に少しでもお役に立てれば幸いです。

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2020年卒の採用スケジュールについて

ここ数年で新卒採用活動の早期化は進んできていますが、今後の採用スケジュールはどのように変化していくのでしょうか。

日本経済団体連合会(以下「経団連」)は、2020年卒に関する学生の採用スケジュールに関して、前年に引き続き、情報解禁を3月1日、面接や選考活動の開始を6月1日と現在の日程維持を発表しました。




しかし2021年卒の採用スケジュールに関しては、東京オリンピック開催と時期が重なることや経団連が定めた新卒採用スケジュールの形骸化もあり、変更が予想されます。

経団連としても2021年卒以降の採用スケジュールを「引き続き検討を行ない、秋ぐらいまでには一つの方向性を出したい。良い形を模索していきたい。」と記者会見でコメントしています。

そもそも現行の採用スケジュールは、大学3年生(3回生)にたいして、学業に専念してもらいたい大学側の意向をふまえて決定されたものです。

それだけに経団連としては、採用活動のスケジュール前倒しは避けたい考えもあるようですが、説明会や面接の時期だけでなくルールそのものの廃止なども検討しているようです。

また、2021年卒から採用面接を3月に前倒しになると予想されている中、採用活動の早期化は避けられないと考え、大学側の就職活動の日程調整も余儀なくされると今後予想されます。(※あくまで弊社の予測であり、確定のものではありません)



追記:2018年10月9日には経団連より「採用選考に関する指針」の正式廃止を表明しましたが、2018年10月29日に政府から2021年卒に関しても現行スケジュールの維持が表明されました。このようにまだまだ混乱続きかつ、この現行スケジュールの維持に関しても特に罰則規定はないものとなりますので、早期化の流れは避けられないことは間違いないと言えるでしょう。

02

2020年新卒採用でも続く「売り手市場」

2020年新卒採用でも、求人倍率が景気と共に回復していることから学生優位の「売り手市場」はこのまま続くと予想されています。

もっと言えば、現状もすでに「超売り手市場」になりつつあります。 リクルートワークス研究所の調査ですと、2019年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.88倍となっています。簡単にいうと、100人の学生に対して188件の求人があるということです。つまり88件の求人(約半数)は採用できないと言えます。しかしこの数字自体もからくりがあり、大手企業と中小企業を含めた数字であるということです。

中小企業(300人未満企業)ではより深刻なデータがあり、求人倍率は9.91倍となっており、1人の学生に約10件の求人があります。つまり約90%は採用できないとも言えます。

そうした状況と合わせて、大手ナビサイトの調査によると、2019年卒の就活生がエントリーした平均企業数は前年2018年よりも10社ほど少なく、就活生の志望はより大手企業への集中と選考企業を絞る傾向であると言えます。

現在、面接で選考するはずの企業側が逆に就活生側から選考される印象を受けたと感じる採用担当者も少なくないのではないでしょうか? 事実として、大手人材サービス会社であるリクルートキャリアの調査データによると、昨年の実績で企業が計画していた採用人数を達成できた企業は、半数を下回ったとされています。

2020年卒も続く「超売り手市場」では、企業規模(中堅・中小企業)や業種・職種によっては内定を出す以前に、就活生を集めること自体が、より困難になると予想できます。

詳しくは後半に紹介していますが、採用活動が困難になる理由は「売り手市場」だけでなく、採用形態の多様化も大きく影響していると考えられます。

よりよい採用活動をするためには、従来の採用の形だけではなく、型にはまらない柔軟な対応として「直接応募」に力を入れることが一つの突破口となるのではないかと、私達株式会社プラットインは予想しています。

03

2019年卒採用を踏まえて予想される2020年卒新卒採用の傾向

それでは、採用の早期化に加え、超売り手市場が続くと予想される中、2019年卒の採用活動状況を踏まえて予想される2020年卒新卒採用の傾向を2つ考えてみました。

①インターンシップ経由の採用強化

②内定出しを含めた採用活動全般の早期化

それぞれ順にみていきましょう。

インターンシップ経由の採用強化

2018年卒から増えてきたインターンシップ経由の採用ですが、2020年卒採用ではより一層強まると予想されます。

元々インターンシップを積極的に活用していた企業は、ベンチャー企業など経団連加盟企業以外が多くを占めていました。理由としては、2017年の経団連ルールでは、インターンシップは原則5日以上と定めていたためです。しかし、2018年(2019年卒採用活動)のルールでは、日程規定をなくし、実質的に1Dayインターンシップを認めることになりました。

2019年卒から上記に述べたように、1日インターンシップの実質解禁の影響で、今まで負担の大きさで断念していた経団連加盟企業を中心とした大手企業のインターンシップ導入が増えてきました。(しかしながら、インターンシップの内容としては、1Dayインターンシップをおこなう企業が大半ですので、会社説明会の要素が強く、本来のインターンシップの意図と、ズレているのが現状です。)

すでに2019年卒においてもインターンシップを実施している企業が過去最高の数となっていることから、各企業のインターンシップ経由の採用に対する意欲も高まってきているのが窺えます。 この流れは、早期化が顕著な2020年卒の新卒採用活動でもさらに加速されるでしょう。

内定出しを含めた早期化

2020年卒採用では、内定出しを含めて早期化の傾向が考えられます。

2019年卒では実質6月1日解禁前よりも多くの内定(内々定)が出ており(2018年5月1日時点で40%以上の学生が内定を得ています)、また本来守るべき経団連所属企業からも実質的に面談と称した選考の傾向が強まってきています。(弊社プラットインの予測として、2019年5月1日時点での2020年卒の内定保有者は50%程になるのではないかと予想しています)

実質、この制度が形骸化していると感じる人も少なくないのではないしょうか。

経団連ルールは「採用選考に関する指針」とされており、すべての企業が規則として守るべきものではありません。

それゆえに、抜け駆けして採用活動を進める企業もいる一方で、早期に内定を得た学生の内定辞退も多くなっているのが現状です。

インターンシップや内定出しによって早期化の傾向が強まっていることが、企業・就活生にとって必ずしもいいとは限らないといえるでしょう。

だからこそ、急変する時代の変化に対応できるよう、各企業の採用活動の在り方を見直す必要があるといえるでしょう。

04

多様化がより進む採用形式

2020年卒の採用活動について、あらゆる変化が予想されますが、それに伴って今後は採用形式の多様化もさらに進むものと考えられます。

■ 今後予想される採用の形 ■

  • 従来型のナビ経由の採用
  • 合同説明会はじめイベント経由の採用
  • ダイレクトリクルーティングでの採用
  • インターンシップ経由の採用
  • 学校まわりの強化(学内説明会・推薦)などの学校経由の採用
  • 新卒の枠を広げる第二新卒や大卒以外の採用や通年採用
  • 企業に直接応募する「直接応募型」の採用

時代の流れとして、採用形式の多様化はどんどん進みます。それらに対応していくために、どの採用形式にも有効的な「採用サイト」を持つことが、各企業求められる時代になるのではないでしょうか。



これまでの傾向として、エントリー数が2015年から2018年にかけてどんどん減ってきています。2015年では、1人当たり100社はエントリーし30社の選考は受けましょう、といったことが推奨されていました。しかし、実際のところ闇雲にエントリーをしてもひとつひとつの企業にかける時間が少なくなり(企業研究不足)、スケジュールやメール管理など余計な労力ばかりかかっていました。



2019年卒にいたっては、エントリー数の平均は30社もなく、選考も数社しか受けないという傾向が強まりつつあります。

売り手市場の影響やインターンシップ浸透の影響もあるかもしれませんが、エントリー数が多ければいいという考え方は徐々に見直され、今後もさらに減っていくことが考えられます。



現在進行形で、エントリーする企業を事前に企業HPや採用HPから見極める傾向が強まりつつあります。

エントリーや選考の数ばかりを重視していた時代から、1社1社の企業理解を深め厳選する時代に変わり、特に「直接応募」という採用の形が増えてくることが予想されます。



直接応募とは、ナビやアプローチの型にこだわらず、企業のもつ採用サイトから応募することをさします。

直接応募を早く導入している企業は、採用コストを抑えつつ、企業が本当に求める人材を集めることに成功しつつあります。

新卒だけでなく、第二新卒や通年採用へと枠を広げていく現在の流れや、中途採用の激化や採用コストの増加を考えても、直接応募に対応していくは重要であり、さらに採用サイトを持つことは必須だといえるのではないでしょうか。



プラットインの自社メディアである「求人カタログ(日本最大級の採用サイトをまとめたプラットフォーム)」は、そのような多様化がすすむ採用の形にあらゆる企業が対応できるようにと立ち上げたサイトです。

採用サイトを持つ企業が増えていく中で、

「他社との差別化を図り、企業理解を深めた理想の就活生をいかに採用していくのか?」

「本当に求める人材を採用するために最適な企業の魅せ方とは?」

などなど、採用に関する様々な悩みはどこの企業でも持っていることでしょう。



プラットインは、そういった悩みを解決する糸口を意図的に求人カタログにつめこんでいます。



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最後まで読んで下さりありがとうございました。

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2018/04/13

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