2021年卒に向けて、企業が考えるべき採用活動はどのようなものでしょうか。
行政側や大学側の考えなどはありますが、そこのルールを遵守をすれば、採用は苦戦してしまうのが現状です。
なので2019年卒新卒採用、2020年卒新卒採用活動と同様、2021年卒採用においてもインターンシップを強化するなどで早期に動くのが良いと言えるでしょう。
ただし早期に動くにもしても、早期すぎる必要はありません。
一般的な企業においては(あくまで採用という視点だけで考えると)大学1回生や2回生までは踏み込む必要はありません。
*弊社、株式会社プラットインでは採用だけを考えていないため、大学1回生、2回生などのインターン生も積極的に受け入れしています。
あくまでも、大学3回生の2019年6月からが学生側の認識としても、就職活動開始という認識が強くなるので、そこに合わせることで十分です。
そこからのスピード感を大事にすることが2021年卒の新卒採用活動では重要になります。
そして大半が、ここ数年と同様に大学3回生の2020年3月から説明会や選考に入っていき、2020年3月~2020年5月に内定者を決めていくという流れになるのではないかと思います。
参考データの動向としては、大学4回生の6月に選考解禁(実質、内々定解禁)にも関わらず、2019年卒新卒採用では2018年5月1日時点で40%以上の学生が内定を得て、2020年卒新卒採用では2019年5月1日時点で50%以上の学生が内定を得ているという情報があります。
つまり大半の学生が大学4回生の5月迄に内定を持つため、その時期までに内定出しをすることが、2021年卒の採用活動でも継続して重要と言えます。
合わせて、全ての企業が早期(2019年6月から開始)に同じように動く戦略は危険ということもお伝えしておきます。
早期採用活動(2019年6月から開始)は、大手企業やメガベンチャー企業が実施するのであれば良いと思いますが、中小企業が同じように実施することはしんどさが出てきます。
中小企業は中小企業の戦略で良いと思います。
なぜなら、あまりに早くから動いても、費用対効果、時間対効果は薄いと思われるからです。中小企業であれば大学3回生の冬(2019年12月から開始)から採用に力を入れていくイメージが良いのではないでしょうか。中小企業の早すぎる動きは、内定者の大量辞退、早期内定者の辞退など、意外に思った程の効果はないと思われます。
補足:早期は危険と言っても、大学4回生の6月以降の動き出しは、新卒採用活動では遅いと言えるでしょう。
補足:通年採用という考えもありますが、あくまで早期でも採用活動をおこない、その上で大学4回生の6月以降も動く企業が通年採用という考えを持っていいでしょう。
但し、中小企業でも会社全体(採用担当者だけでなく、社長や現場社員も協力的)で採用活動に力を入れている企業や、採用ブランディング戦略が強い企業においては、大手企業やメガベンチャー企業同様に早期に動いても十分に効果は感じることができると思われます。
また新卒採用活動の難易度においては、2021年卒新卒採用でも2020年卒、2019年卒新卒採用活動と同程度の採用難易度になると予想されます。
2012年卒新卒採用以降上がり続けていた採用難易度はほぼ横ばいになると思われます。
理由として、リクルートワークス研究所が出している調査で、2012年卒の大卒有効求人倍率1.23倍。この年を底として、2019年卒の大卒有効求人倍率が1.88倍と毎年のように上がり続けていました。
しかしながら、2020年卒の大卒有効求人倍率は若干ではありますが1.83倍とここ数年では初めて大卒有効求人倍率が前年度を下回るデータが出ました。
もちろん依然として、高い水準であり、求職者有利の売り手市場には変わりはありません。
よってこれらのデータや経済環境なども踏まえると、2021年卒の大卒有効求人倍率は大きく上がりはせず、かと言って大きく下がりもせず、2021年卒新卒採用においても、2020年卒、2019年卒と同程度の採用難易度になるのではないかと予想しています。