コラム

採用サイト 2025年卒向けは転換期-2025年卒の新卒採用に向けて

2023/06/14

Column

大きな変化が訪れる2025年卒の新卒採用。

採用サイトもこれまでの採用サイトから一新させるタイミングであると言えます。

 

転換期を迎える中で、他社と差をつけ、より良い人材を採用するためには企業はどのように動くべきなのでしょうか。

 

この記事では新卒採用制度の変化を踏まえつつ、コロナ渦を経た今後の新卒採用の動向について述べています。

01

2025年卒の新卒採用はどうなるか?

6月に入り2024年卒の新卒採用が本格化(正確には終息化)してきましたが、採用市場は変化が多いため既に「2025年卒の新卒採用はどうなるのだろう?」と考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?


2025年卒の新卒採用は、採用する企業側よりも求職者である学生が有利な「売り手市場」がより強くなっていくと予測しています。


新型コロナウイルスの影響を受けて2021年卒以降より低下していた有効求人倍率が、2024年卒では1.71倍と前年度から0.13ポイント上昇し、コロナ渦前の水準に戻るほどの回復を見せました。
この数字は、2022年半ばからコロナ渦に出口が見えだしたことで、2023年卒の採用時は採用拡大に慎重であった中小企業も含めて、2024年卒は企業の採用意欲が戻ったことによるものであると言えます。


2023年4月下旬に発表されたデータによると、2024年卒の学生の民間企業就職希望者数が2023年度の44.9万人から45.1万人と0.2万人の増加でしたが、民間企業の求人総数は70.7万人から77.3万人へと6.6万人も増加しています。
つまり、民間企業に就職したいと考えている学生に対して、企業が求めている人数が32.2万人も多い超過需要がおこっているということです。
※参考:リクルートワークス研究所 第40回 ワークス大卒求人倍率調査


2024年卒の有効求人倍率がコロナ渦前の水準に戻っていることや、求人総数が就職希望者数をかなり大きく上回っていることから見ても、2025年卒の有効求人倍率は間違いなくさらに上昇し、求職者側が有利な「売り手市場」がさらに色濃くなると予測できます。


また、これからの数年間は新卒採用については基本的に売り手市場が続くことが考えられます。 近年は新型コロナウイルスによって有効求人倍率が低下し、買い手市場の傾向にありましたが、少子化によって若者の人口が減少している今、売り手市場が続くことが本来の流れです。


今後リーマンショックのような経済危機やコロナ禍のようなパンデミック、もしくは国の施策に大きな変化が起こらない限りは有効求人倍率が上がり続け、企業側にとって新卒採用はより厳しい市場になると見通しが立てられます。
2025年卒の有効求人倍率については2024年の春にならなければ分からないですが、個人的な見解では、ここ数年の中で1番の高水準になると予測しています。

02

2025年卒対象学生向けから<採用直結型のインターンが「公認」>

売り手市場になると予測される2025年卒の新卒採用において、就活ルールに変化が起きることはご存知でしょうか?
今後の新卒採用に向けて必ず抑えておきたい変化が、「採用直結型」のインターンが“公認”となることです。


これまでは経団連主導のルールで、インターンと採用を直結させるのではなく、別枠にすることが決められていたのですが、2023年の4月から採用直結型のインターンが公認で出来るようになりました。
これにより、実質的に2025年卒の学生の採用からインターンに参加した学生の情報を、採用選考に利用することができるようになるため、ますます新卒採用の早期化に拍車がかかることが見込まれます。


インターンには、期間や内容も様々なタイプがありますが、採用活動に使用するためにはいくつか条件を満たす必要があります。
1日限定で実施される『オープン・カンパニー』タイプや、より長い期間で実施されるものの、参加者の教育が目的である『キャリア教育』タイプのインターンでは採用活動に使うことが認められていません。


では、どのようなインターンであれば「採用直結型インターン」として認められるのでしょうか?


採用直結型インターンとして認められるには、2タイプのインターンがあります。 企業が独自に行う、または大学が企業や地方自治体等と連携して実施する『汎用的能力・専門活用型インターンシップ』と、大学院生を対象に就業体験を行う『高度専門型インターンシップ』の2つです。


また、インターンの内容としても、「就業体験が必ず行われること」や、「人事担当ではなくその職場の社員が学生の指導を行い、インターン終了後にフィードバックすること」などが条件に挙げられています。


「5日間以上」かつ「就業体験」が条件となっているため、企業は就活生を受け入れるための準備が必要にはなりますが、学生にとってかなり魅力的なので採用直結型インターンを行う企業への注目度や人気が高まるといえるでしょう。

03

2026年卒では制度改定がおこり、2025年卒は現行スタイルの最終年

採用活動に変化が起こるのは2025年卒だけではありません。
2026年卒からの採用活動にも大きな変化が起こります。


これまでも就職活動によって学業がおろそかになってしまうという大学からの声もあり、採用活動に関するルールの変更は何度も行われていますが、「大学3年生の3月1日から説明会等の広報活動の解禁、選考活動は大学4年生の6月1日以降、正式な内定は10月1日以降」という現行の採用活動日程が行われるのは2025年卒で最後となります。


2022年11月から就活制度改定に向けて「専門性の高い一部人材の採用日程の弾力化」の検討が行われており、2023年4月に2026年卒の学生から「就職・採用活動で、専門性の高い人材について採用活動開始を政府の定める6月1日より前倒しできるようルールを改定する」と発表されました。


これにより2026年卒の学生からは、4年生へ進級する春に2週間以上のインターンシップを実施し、その後の採用選考を経ることで3~4月にも内々定を出せるようになるため、専門人材の採用はかなり前倒しされることとなりました。
対象となる学生は文系・理系を問わず、企業側の要望で決まるとのことですが、主にAIや人工知能などIT系の現在成長している職種において優秀な人材を確保するために活用されていくのではないかと思っています。


2025年卒の採用活動も採用直結型インターンの公認により、早期化が進むことが予測されるため、「専門人材を確保したい」と考えている場合は2026年卒から変わる採用活動についても視野に入れて動かなければならないということです。

04

オンラインとオフラインの融合世代(コロナの影響)

この数年、新型コロナウイルスの影響で学生の就職活動にも大きな変化がありました。 転換期にある採用市場で、現在の学生は就活に対してどのように考えているのでしょうか?
「オンライン」と「オフライン」をどう使い分けるのかが2025年卒採用のカギではないでしょうか。


2025年卒の学生は、入学から1~2年ほどは新型コロナウイルスの影響を大きく受けて大学の講義等がオンラインで行われていた一方、規制の緩和に伴って実際にキャンパスに通うことやリアルイベントも増加してきた「オンラインとオフラインの融合世代」であると言えます。


講義をはじめとする様々なことがオンラインで行われていた世代であるからこそ、リアルに会えることや体感できるオフラインでの経験を重視する学生も多く、企業の雰囲気や他の就活生との交流などに魅力を感じるという声もあります。


一方で、オンラインで就職活動が行えることで遠方の企業にも交通費や移動時間で悩むことなく気軽に応募できることが学生にとって大きなメリットとなっており、今後もオンラインで面接や説明会を行って欲しいという学生も少なくありません。


2024年卒の大学生・大学院生を対象にした「各選考ステップで、リアルとオンラインどちらを希望するか」というアンケートでは、最終面接に「リアル」で参加したいという回答が70%を超えており、オフラインを重視する傾向へと変化しています。
参考:株式会社学情 「各選考ステップで、リアルとオンラインどちらを希望するか」


学生だけでなく企業にとっても、オフラインのみであれば全国から人材を採用する機会を生み出すことは難しくなりますが、オンラインのみでは求職者との間でミスマッチを感じる可能性も高くなってしまいます。


私個人の考えでは、実際に会える状況となっている中では「オンラインだけ」であったり、反対にオンラインを活用する企業が多い中で「オフラインだけ」であったりというどちらか一方の手法はベストではなく、新卒採用市場においてはオンラインとオフラインをうまく融合していくことがマストになると思っています。

05

2025年卒も早期化は加速

採用に携わっている方であれば年々採用の早期化が進んでいるというのは感じられているのではないでしょうか?

2024年卒の新卒採用においては、解禁日であるはずの2023年6月1日には既に就職内定率79.6%という約8割の学生が内定を得ているという「早期化かつ学生優位の売り手市場」である事が判明しています。
参考:就職みらい研究所(リクルート) 2023年6月1日時点内定状況


2025年卒の採用は間違いなく近年トップクラスの売り手市場となることが予測され、さらに採用の早期化は加速していきます。
早期化が加速する理由としては、コロナ渦からの回復かつ今後働く世代が減少していくことや、採用直結型のインターンが行えるようになることから、学生も企業も採用へ向けて今よりも早く動き出すことが挙げられます。


実際に2025年卒採用は早期化の傾向が強まると考えている企業が54.3%に上っており、大手企業が早期からインターンシップやオープン・カンパニーの広報・採用活動を行う動きが、他の企業にも影響を与えていると感じている声もあることから、他社の早期化に合わせて早く動き出さなければ良い人材を採用することが難しくなっていくことは明らかです。
参考:株式会社学情 「2025年卒採用」に関して

06

2025年卒の新卒採用サイトは早期化時代に合わせた内容が大事

新卒採用には変化が起こるにもかかわらず「採用サイトは今のままでいい」や「採用サイトはなくても大丈夫」と考えていませんか?
採用サイトも時代の流れに合わせて変化させることで、優秀な人材の獲得に繋がります。


2025年卒の採用は、近年では類を見ないほどの早期化となることが予測される上に、売り手市場であることが重なり、新卒等の採用環境が今までよりもさらに厳しくなることが予想されるため、採用サイト作りも早期に行い他社との差別化を図ることが重要となってきます。


これから就職活動を行う学生は「オンラインとオフラインの融合世代」であるため、”オンライン”だけの選考ではなく、リアルで会う“オフライン”のどちらも活用することが重要です。オンライン⇔オフラインに繋がる仕掛けるがある採用サイトがあると、オフラインで合う効果が高まり採用成功確率が上がるでしょう。


さらに採用直結型インターンが公認となったことで、採用だけではなくインターンにも対応可能なサイトにしておくことが今後のためにもベターな選択になると思っています。
2025年卒で「既にインターンを探している」という学生は多くいるため、早めにサイトを作り、インターンを探している学生を惹きつけることがこれからの採用サイトで重要なポイントとなります。

中には、2024年3月までに作ろうと考えていて「インターンを見据えたサイトを作るのは間に合わない」という企業様もいらっしゃると思います。そのような場合は、さらに採用活動が早期化する2026年卒をも使用できる採用サイトの制作を視野に入れることをおすすめしています。



このように「採用サイト」は新卒採用に欠かせないツールです。


ありきたりな採用サイトではなく、早期に動く学生にも訴求する内容かつ、その企業らしさをしっかり魅せられるサイトが効果を発揮します。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

採用サイト 2023年卒向けは急げ-2023年卒の新卒採用の動きから-
2021/06/10

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