ここからは具体的な日経の読み方をざっくり紹介します。新聞は端から端まで読むのには長すぎます。そこで就活生は自身のニーズに合わせて、緩急をつけて記事を読む必要があります。
まず読むべきは一面です。一面は社が一番報じたいニュースを持ってきます。絶対に最初はここから読みましょう。もし家で他の新聞をとっている場合は比べてみてください。情報提供者が日経新聞だけに、情報をリークすることがあります。そういう時は明らかに他紙と扱う話題が異なります。必ずしも全文まで読む必要はありません。見出しとリード文を読んでみましょう。それから左端にある各種指数。日経平均株価と円・ドルだけでも毎日チェックすれば、経済の大きな流れが見えてきます。
次に企業総合や企業欄を見ましょう。様々な業種の企業の動きが見えてきます。「ニュース一言」は一言で、会社の現状や取り組みが、まとめられています。志望業界の会社が出てきたときはチェックしましょう。地元での就職を考えているのなら地方経済欄も、地方の企業のユニークな情報などが載っていて参考になります。
最後に、裏面にある「私の履歴書」。1か月間の連載で、著名人が半生を振り返り、会社経営者もよく登場します。志望業界の社長が出れば、企業研究にもなります。また、実際にESを書く際に、このコーナーのまとめ方が参考になります。
ただし気を付けてもらいたいのは、全ての情報を鵜呑みにしないこと。記事である以上、執筆者の思想が反映されますから、どうしても思想に偏りが出てきます。新聞で知れるのは基本的には概要で、深掘りがなされていません。ふーんと思うだけではなく、だからどうなのか。気になることがあれば、ネットを使ったり、自分で考えたりしましょう。