就活コラム

グループディスカッションのコツを掴む【問題解決GD編】

2017/09/15

Column

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1. 問題解決型グループディスカッションとは?

では、さっそく進め方を見てみましょう。問題解決型でも、前編でやったのと同じように「お題を明確にすること(定義づけ)」から始めます。ただし、抽象的テーマ型グループディスカッションと違うのが、お題を明確にしていく中で「現状」を捉えていかなければならないということがコツです。

例えば、「(商品名)を大学生に広めるためにはどうすればよいか」がテーマだったとします。そしたら、まずは前回と同様に、出てくるそれぞれの言葉を具体的にしていくのですが、「現状を把握する」必要があります。もし、スマートフォンなどを使用出来たら実際に売り上げを調べることも可能ですし、もし使えないとしても、自分たち自身が持っている印象でいいので「現段階でどのような状態なのか」把握していきましょう。

「(商品名)は、親世代には浸透しているが大学生など若い世代には売れていない」という設定なら、「その(商品名)を大学生に広める=買ってもらうためにはどうすればよいか」という風にです。(「広める」にも、知ってもらう・買ってもらうの2つがありますよね!)

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2. 「Ⅰ.テーマの明確化」現状を見逃すな!

現状把握をし、テーマを明確化できたら、次はいよいよ方法を考えていきます。アプローチ方法は主に二つあります。原因からその解決策を導く方法、成功例から成功の秘訣を導き出す方法です。

【原因からその解決策を導く方法】
原因からアプローチする場合、原因を考えていくのですが、これは「なぜ、今はそうでないのか」ということです。そして、その中から、これが一番大きな理由だろう、もしくは、これを打破すれば大きな影響力があるだろうという原因を一つ決め、それを打破するには、どうしたらいいのかを解決策として考えていきます。

今回の例でいうなら、「なぜ、今は大学生に売れていないのか」ということですが、親世代には浸透しているとのことなので「少し古いという印象を持たれている」のかもしれないし、「価格設定が高いの」かもしれない、そもそも「知られていない」可能性もあります。
その中から「少し古いという印象があること」を最も大きな原因に選んだとしましょう。そうしたら、あとは「どうすればその古いという印象を減らすことができるのか」について話し合っていきます。

【成功例から成功の秘訣を導き出す方法】
もし、原因が掴みにくい、よく分らないという場合は、実際に世の中に存在する会社の中で成功している会社を(可能であれば、数社)挙げ、どうして・どのように成功したのかを見ていきましょう。そうすれば、解決策が導き出せるだけでなく、何が(商品名)に足りていないのかという「原因」も発見することができます。

「同業他社のA社とC社の商品は売れている。それらの二つに共通するのは、何だろうか、、。あ!どちらもSNSを頻繁に更新し、参加型のキャンペーンもよく行っているな!(商品名)の企業は全くSNSを使っていない。若者に接触する機会が少ないのが売れない原因ではないだろうか。SNSを使って何かしたほうがいいのではないか。」というような流れになっていきます。

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3. 「Ⅱ.現状把握・原因」答えを出す2パターン

いよいよ「Ⅲ.まとめ」ですが、ここまでくれば後は、今までに話し合ってきたことを理論立てて並べていくだけです。もう、簡単ですよね。難しいよ!という方のために念のため順序をまとめておきます。

【成功例から成功の秘訣を導き出す方法】
1. 明確化したテーマを説明
2. なぜ今売れていないのか、原因説明
3. その中でも特に大きな原因の打開策を紹介

【成功例から成功の秘訣を導き出す方法】
1. 明確化したテーマを説明
2. 現在、同業で成功している企業の例・共通項
3. 成功例と比較して足りていない部分(=原因)
4. 成功例を参考にしたテーマの解決策

前回同様、基本的に話し合った順番にプレゼンテーションを行えばOKです。相手にわかりやすいように簡潔に、論理立てて話すことを意識することがコツです。

これまで、前編・後編に分けてグループディスカッションのコツについてお話をしてきましたがいかがでしたでしょうか。まずは、【抽象的テーマ型】は定義づけ、【問題解決型】は現状把握を意識するということから徐々に慣れていってもらえれば、良いかと思います。就職活動では、自分の苦手なことにも否が応でも挑戦しなければならない場面が多々出てきます。私も、もうグループディスカッションは無理だ!と逃げてしまった時期もありました。しかし、諦めずに真剣に向き合った結果、コツを掴み、今ではグループディスカッションに対して自信さえ持っています。問題に直面しても、必ず打開策はあります。皆さんが笑顔で就職活動を終えられるよう、今回の記事が少しでもお役に立てば幸いです。

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4. 「Ⅲ.まとめ」これでグループディスカッションは怖くない!

前編の抽象的テーマ型グループディスカッションと同じように、各回ごとに異なるテーマが与えられ、決められた時間の中で結論を出しなさいという形式自体は変わりません。しかし、問題解決型のグループディスカッションでは、現在起こっている問題や現状を解決するための策を提案することが求められます。

過去に実際に出されたテーマの例を見てみましょう。
・新規飲食店を立ち上げ、黒字にしろ
・商店街を活性化させる方法を考えよ
・(企業名)のブランドを首都圏の学生に広めるためにはどうすればいいか
・(商品名)を大学生に広めるためにはどうすればよいか
・東京への外国人観光客を倍増させるにはどうしたらよいか

テーマは、企業の業種に関連することが多いです。また、東京五輪が近づいてきていること、グローバル化が進んでいることから、外国人観光客や海外進出に関連したお題が出される傾向も強いです。

2017/09/14

グループディスカッション対策!【抽象的テーマ型GD編】