就活コラム

大学院への進学か就活かと悩む方へ

2017/10/23

Column

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1.大学院へ進学する具体的な準備と方法~内部進学か他大学の院かで異なる~ 

大学院へ進学するときに、まず大学のゼミと同じ研究室を希望するか他大学へ進みたいかによって準備期間や対策が異なってきますので、どちらにするか早い時期に決定しましょう。ゼミで日頃からお世話になっている教授のもとでそのまま研究を進めたいときは、なるべく早い時期にその希望を伝えるということが一番最初にする対策です。大学院にも定員がありますので希望を出しておかなければ、希望者が多いときの対策を行うことができなくなります。

 

では、他大学の大学院へ進学を希望するときはどのようにしたらよいでしょうか。まず、最初に先方の研究室にアポイントメントをとって挨拶へ行き、自分が試験を受ける年度の募集について話をきく必要があります。なぜならば、希望の教授が定年を控えている場合や将来的に他大学へ移動することを考えているなどというケースでは、募集人数を減らしたりするからです。また、教授自身が担当している大学のゼミから進学希望者が多い場合は外部の大学からの新たな入学者にとって厳しい状態になっていることもあります。

 

このように大学院進学といっても、同じ大学の院へ進学するのか、他大学の大学院へ進学するのかで準備する事柄が変わってきますので、なるべく早い時期に決め、希望の研究室を訪問しておきましょう。

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2.大学院進学準備と就職活動を同時に進行させるコツ

大学院での生活は、属する研究室の個性で変わります。毎朝定時から帰宅時間まで決まっている社会人と同じように研究を進める研究室では、会社に勤めている人たちと同じような生活スタイルになります。家でも研究室でも課題さえ進めていけばよいという研究室では勉強する時間も人それぞれです。

 

共通していることは、学会発表をすることと論文作成です。1年にこなさなければいけないノルマは研究室によって異なります。これらの中で学会等から賞などを得られると、大学院の博士課程へ進みやすくなり、その後の進路もスムーズに助教や講師といったポジションにつきやすくなります。逆に評価を得られないとき博士前期課程以降、学問の世界で生き残っていくのは難しいといえます。このときの評価は能力の問題だけではありません。憧れて希望して入った研究室であっても、その方針や人間関係などの要因で実力が発揮できにくいことはあります。

 

より困難にはなりますが、どうしても研究の世界で生きていきたい人は海外の大学院へ奨学金制度などを利用していくことも可能です。また、就職しても大学院で学び続けている人たちもいます。自分自身が学び続ける道で極めたいという人は、いったん就職し、社会で新たなノウハウを身につけたうえで、再度大学院へ戻るという選択肢もあります。研究生といったスタイルで学び続けていくこともできます。

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3.博士前期課程(修士課程)の生活とその後の進路

大学院進学か就職か、どちらか一方に決めなければいけないということはありません。両立させることは、とても大変そうに見えて自分には無理だと思われる方もいらっしゃる方も少なくないでしょう。けれども、コツさえ知ればそれほど大変なことではありません。

 

まず、良い成績をとることがどちらでも重要なポイントのひとつです。大学院進学にあたって大学の成績は重要ですし、就職活動も同様です。そのため、大学の成績で上位を維持し続けることはどのような場面でも大切です。良い成績は自分自身を有利なポジションに位置させやすくするので努力を惜しまないことです。次に、大学院で希望する研究分野に関する無料講演会や勉強会へ参加しましょう。ここで得られる情報や人脈は就職活動にも役立ちます。

 

こうして、大学2年や3年の早い時期に希望の進路へ進むための布石をうつことで、就職活動シーズン中に大学院への進学準備をなるべく少ない負担で進めていくことができます。このように大学院進学のための勉強は、就職活動の際に熱心で意欲的な学生生活として捉えてもらえ、評価されやすくなります。

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4,まとめ

大学院進学か就職かと迷っているということは、大学院に興味があるということの表れだといえます。興味があることには取り組んでおくと後から後悔することも少なくなります。大学院進学の準備は早い時期から準備しておけば難しいものではありませんので、就職活動との両立も可能です。最終的に就職を選ぶことになったとしても無駄な経験ではありません。

 

また、経済的な面や研究室の定員の関係で大学院進学することが難しいときは、聴講生や研究生といったシステムを利用することもできます。実際に、大手企業に就職しながら1週間に1科目だけ聴講して何年かかけて、念入りに研究室巡りを行う人もいます。そして、経済的に余裕もできたころに大学院へ入学する人もいます。正規の院生として進むことが経済的に難しいときでも、先輩や教授たちとの話し合いで打開策が提案されることもあります。

 

大学院進学を希望しているのであれば、まずチャレンジしてみることがおすすめです。もし大学院へ進学しないことになったとしても、その経験は就職後に活かせる貴重な経験のひとつとなるでしょう。何事も熱心に取り組んでいる姿は魅力的です。

2017/10/22

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