1.厳しい制限の中で働く難しさ
まず、某大手信用金庫の支店長のお話しからしたいと思います。
とにかくなにもかも全てが「厳しい」職場だそうです。
昨今では一般的な企業でも労働時間や残業時間の制限が厳しく言われていますが、銀行は特に厳しく、例えどれだけの業務を抱えていても原則、残業は認められないということです。定時を過ぎると消灯です。
「どうしても」という場合には、きちんと申請を上げて、上司、そのまた上司に承認されれば、薄暗い中で一定時間までであれば残業はできます。しかし、一定時間を過ぎればどれだけ仕事が残っていても、強制的に帰宅させられるのです。
「残業なんてしたくない。定時で帰りたい。」と思っている人にとっては嬉しい話かもしれませんが、銀行に限らず、どんな仕事でも業務量はアナタ一人の思いでコントロールできるものではありません。自分の思いとは関係なく、突然膨大な仕事がのしかかってくることもあります。
一般的な企業であれば、一定の資料や情報を持ち帰り、家で仕事をすることができますが、銀行に限っては扱っている業務の内容が個人や企業の重要情報に関わるものばかりですので、それらの情報を社外へ持ち出すことは全くできません。
そうなると誰が困るのか……?
それは、アナタ自身です。
やるべきことを期限までに完了できない=アナタの評価が下がるのです。
限られた時間内に、抱えている全ての業務をこなすことは、いくらアナタが高い能力を持っていても不可能な場合があります。
でも、「残業すらできないのであればどうすれば良いのか?」とその支店長は頭を抱えておられました。