就活コラム

働き方の変化へ対応するために就活生が大切にすべきこと

2019/02/26

Column

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1.「働き方改革」の目指すところ

「働き方改革」とは、2016年に安倍政権が「一億総活躍社会への実現」へむけ、閣議決定した政策です。いままでのように、企業に社員が合わせるのではなく、あくまで働く側の立場に立つことが重視され、様々な働き方を整備していくことが大きな目標となっています。 このような政策の要因のひとつは、少子高齢化社会による働き手不足の深刻化です。

現在の日本では加速的に少子高齢化が進んでおり、労働力が不足しています。

そこで女性、高齢者、障害者、外国人など、労働人口をより広げていくことが求められるようになりました。

また働き方に関しても、フリーランス、リモートワークなど、より柔軟に進める動きが増えつつあります。

このことは、企業に属せず働きたい、在宅で仕事がしたいなど、自分らしい働き方に対するニーズに応えられやすくなったといえるでしょう。

待遇面においては、正規雇用、非正規雇用の給与などの格差が問題としてあげられています。

加えて、電通の過労による自殺の事件から社会問題にもなった長時間労働も改善するべき事項でしょう。

日本としては、こういった問題の是正を目標に、残業を制限する監視制度をはじめとする様々な対策がとられているのです。

簡単にいえば、減り続ける労働力の確保のために、政府も一丸となって、労働環境へのテコ入れがはじまった、というところでしょう。

この中でも政府として重視しているのが、女性の雇用環境でしょう。

子供を産んでも働き続けることができる環境を整えることは、労働力の確保といった面だけでなく、今後の日本の未来をになってくれる子供たちを増やすために必須といえます。

保育園を増やしたり、保育士の労働環境を整えることも、出生率を上げるための努力の一例といえます。

このことから、女性も結婚、子育てといったきっかけで離職せずにすむ環境がより整うことが予想されます。

子育てを含めた人生設計をしつつ、キャリアを積んでいくことができるというのは、女性にとって非常に嬉しいことですよね。

すでに、産休、育休、復職といったシステムが機能している企業も増えています。

休職中、在宅勤務といった形をとることが多いようですが、このことで復職がスムーズにいく利点があります。

「働き方改革」は徐々に進んでいます。

このことで日本の働き方が大きく変わろうとしているのです。

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2.人生設計を立てておくことが重要

長寿国日本。現在7歳の子供の寿命は107歳になる、という調査もあるようです。

今後、労働力として、高齢者がかなり重要になっていくと考えられ、80代でも働いていることは容易に想像できるでしょう。

しかし、中小企業が企業の90%を占める日本ですが、その平均寿命は20年あまりと言われています。

であれば、ひとり平均3社くらいは転職を余儀なくされる計算です。

このことからも、今よりも転職は当たり前の社会になっていくでしょう。

今までのような終身雇用、という形態はもはや機能しなくなることは目に見えています。

そこで、現在の就活生に勧めたいのは、自分の人生設計をあらかじめ立てておくことです。

もちろんざっくりとで構いませんが、キャリアを積んでいく中で、絶対にゆずれないことを今からしっかり考えておくことが今後重要となります。

数回転職をするにしても、最終目的がどこにあるのか、ということによって、新卒で入社する企業への考え方も変わってくるのではないでしょうか。

いずれ起業したいという場合は、若い間にいくつも転職して、業界に強くなる必要があるかもしれませんし、ひとつの企業から数年しっかり腰をすえて吸収する、といった選択もあるでしょう。

あるいは、従来の終身雇用が望ましいというのであれば、長期的に安定した企業への就活が求められます。

人生設計はキャリアに関することだけでなく、家庭など、私生活をどう充実させるのか、といったことも含めておいた方がいいでしょう。

家庭を大事にしたいのであれば、転勤などがない企業の方がいいでしょうし、残業もない方が望ましいでしょう。

転職が当たり前の時代になっていく中で、キャリアよりもプライベートが重要視されることは予想されます。

すでにその傾向は現在の就活でも顕著になっており、企業側も企業説明会などで、いかに残業がないか、待遇が充実しているかを強調し、社員に体験談として話す機会を設けています。

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3.AIによる仕事の変化

AIの導入による仕事の変化も今から考慮しておいた方がいいでしょう。

経理や一般事務など事務系の仕事は確実にAIの仕事に変わっていくことが予想されます。

製造や小売の現場もロボットに仕事が奪われるでしょう。

10年後には今からは考えられないほど、AIが浸透しているはずです。

逆に AIにより、伸びる業界も予想されています。

医療の現場ではAIの導入により、飛躍的にさまざまな治療が改善されるとみられ、より医療関連が伸びるとみられています。

IoTつまりInternet of Things関連も伸びるでしょう。

その中でも今最も注目されているのが自動運転自動車です。

自動運転自動車が実現すれば、流通の世界も大きく変わっていくことが予想されます。

人手不足が叫ばれている流通業界ですから、自動運転への移行は加速的に進むとみられています。

AIにより、蓄積、分析された情報を提供する情報サービスも伸びるでしょう。

AIの情報から新たな仕事も生み出され、仕事が仕事を生むという循環も生まれると予想されます。

AIの進化によって、人の仕事がかなり減ることはご紹介の通りです。

製造業や小売といった職種を希望していたのであれば、考慮する必要があるかもしれません。

しかし、AIにより、仕事が奪われることで危機感を抱く必要はありません。

AIが人間にとって非常な労力を費やす仕事を受け持つのであれば、人間はAIにできない、よりクリエイティブな仕事を手がけるチャンスが増えるのです。

商品開発などは今後もなくならない仕事でしょう。

サービス業もAIにより仕事が奪われるとされていますが、接客がロボットでは味気ないと思う顧客もいるでしょう。

ホテルの受付や、レストランのソムリエなど、血の通った人間の接客が喜ばれる場面は多いはずです。

高級志向のホテルやレストランなどでは、人の手による質のいいサービスの提供が求められると考えられます。

また、手工芸の世界も、手作りによるものに付加価値がつくはずです。

今後はAIによる簡略化されたサービスと、付加価値のある人の手によるサービスの二極化が進むでしょう。

そこで求められるのはAIにはできない、高い技術です。

未来は、人間にとってよりチャレンジングな世界になっていくのかもしれませんね。

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4.これからは、個人の力がより重要になってくる

「働き方改革」による、直近に起こると考えられる働き方の変化、またAIの導入による仕事そのものの変化。

このふたつを考慮しつつ就活を進めていかなければならないと思うと、どうしたらいいのかわからない、という就活生もいるかもしれません。

古い働き方はもう通用しない世の中に確実に移行しています。

終身雇用を求め、大手企業に就職したとしても、少なくとも60年近く、存続できるのかどうかはわかりません。

現在でも大手といわれている企業が経営の危機に瀕しているというニュースが新聞を賑わせています。

現在の就活生は、戦後からなだらかに続いてきた雇用の形態が大きく変わるその過渡期にいるのです。

それゆえに、見えない未来を予想するという難しさがありますが、逆に言えばチャンスがたくさん転がっている、とも言えるのです。

従来の雇用形態に魅力を感じている就活生にとっては、先行きが見えず、どの企業にすればいいのかわからない迷いがあるかもしれません。

しかし、この変化は悪い変化ではないはずです。

企業優先ではなく、働く側に立った「働き方改革」ですし、不毛な労働から人間を解放してくれるAIの進化。

今後は人口そのものも減りますし、個人の力がより重要視される時代になるのではないでしょうか。

であれば、わがままなくらい自分を通す、そんな就活をしてもいいのかもしれません。

もちろん、面接の場でわがままを通せと言ってるのではありません。

今後変化していく働き方、仕事を見据え、その中で可能だと思える自分のなにを実現したいのか、ワークライフバランスはどうなのか、そこをしっかり熟考し、下手な妥協はしない。

前述したように、ひとり人生で3回は転職すると言われている今後。

そこで重要なのは、個人の指針です。自己分析や他己分析で、自分らしいということはどういうことなのか、なにを大切に思ってきたのか、今しっかり見極め、ざっくりと人生設計をし、自分の方向を定めましょう。

人生設計はもとより、就活ですら、思い通りにならないといったこともあるかもしれません。

しかし、自分の人生なのです。

できるだけ納得のいく方向で進めていきましょう。

その気持ちをサポートする体制はこれからどんどん進んでいくはずです。

その今後に期待しつつ、現実の就活に対応していく。

それが賢い今の就活生の姿かもしれません。

会社という集団に属すことになりますが、あくまでも個人ですので、将来設計でうまくいかないと思います。サポートしてもらう体制があるかなどで判断していただければと思います。プラットインでは、サポート体制がしっかりしています。詳しくは採用ページをご覧ください!

2019/02/07

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