1.ギグワーカーってなに?
ギグワーカーがギグエコノミーを利用して単発の仕事をする理由はさまざまながら、大きく分けて二つのパターンが考えられます。
①短時間だけ働きたい
例:子育て中の主婦、家族の介護をしている方、学生、体が弱く長時間労働が難しい方など。
②給与に加えてもう少し収入をアップさせたい
特に、①に関して言えば、普段、働く時間が取れない層にとっては、ちょっと見つけた時間で仕事ができるギグワークは魅力的な働き方と言えますね。
実際、日本におけるギグワーカーの増加は、2016年第三次安倍内閣によって提唱された「働き方改革」にも大きな影響を及ぼすと思われます。
ご存知の通り、働き方改革が出された背景には、日本の労働人口の減少が深刻なレベルに達すると予測されたことがあります。
労働人口が減れば、当然税源も減りますし税源が減れば国力も低下し、日本としての存続も危ぶまれかねません。
そこで打ち立てられたのが「働き方改革」です。
働きたいけれどさまざまな事情で働けていない層、特に女性や高齢者にも積極的に働いてもらえる環境を作る、というこの働き方改革の方針、実にギグエコノミーにマッチしていると思いませんか。
正社員として長時間会社で仕事をすることは無理でも、子育てのちょっとした合間、あるいは、フルタイムはさすがにきついが、午前中の数時間なら、など、その人の状況でギグエコノミーは利用が可能となるわけですから。
もちろん、課題は多々ありますが、ギグエコノミーを積極的に使いこなすことによって、以下のような効果も期待できるのではないかと思われます。
- 労働人口アップ
- 労働生産性アップ 経済効果
- 育児との両立可能 出生率アップ
- 正社員の負担軽減
育児との両立がしやすい環境が整えば、子供を産むことに抵抗を覚えていた若い世代も出産育児を安心してできるようになることが考えれます。
さらに、これまでちょっとした仕事でさえも正社員がすべて行っていたことを、ギグワーカーにお願いすれば、仕事ばかりをしていたお父さんも育児に協力がしやすくなりますよね。
人口減少に悩む日本には適した働き方と言えるのかもしれません。
とはいえ、もちろん良いことづくめではなく、課題もあるのがギグエコノミーなのです。