1.第一印象を大きく左右したネクタイの話
かつてIT企業で人事の仕事に携わっていた私が体験した「ネクタイ」にまつわるお話をさせてください。
もともと、IT企業はフランクな社風の会社も多く、カジュアルが許される傾向があります。
私が勤めていた会社もスーツ着用は義務でしたが、それ以外は少し緩めな感は確かにありました。
しかし、そんな緩めな会社でもさすがに選考の際、噂になったネクタイを締められた方が面接にいらっしゃったのです。
それは赤地に白い水玉のネクタイです。水玉の大きさは直径3㎝程度ありました。
就活用のスーツといえば黒や暗めのネイビーが主流です。
バックがそのカラーだとネクタイの色は目に飛び込んできやすいものですが、それにしても鮮やかで目を逸らしたくても逸らせません。
しかも地色の赤がかなり明るめだったこともあり、彼自身のことよりネクタイが気になって仕方ないのです。
同じく面接官をしていた上司はかなり口の悪い方で
「あのーほら、何さんだっけ。キノコみたいな柄のネクタイの子」と、面接の後口にしてしまうほどでした。
人のファッションについてあれこれ言うのは褒められたことだとは思えませんが、それくらいインパクトのあるネクタイでした。
ネクタイはお洒落を楽しめる大切なアイテムですが、選び方を失敗すると、本人の中身を見てもらえないことにも繋がりかねません。
なので、ネクタイ選びも面接の一環ととらえ、どんなネクタイだったら面接官に良い印象を与えられるか考えて選ぶのは大切なことだと思います。