1.サラリーマンにウケなかった理由
プレミアムフライデーが支持されなかった最も大きな理由…それは欧米型のプレミアムフライデーが、日本人の考え方や価値観とは大きくかけ離れている。そこに尽きるのではないでしょうか。
家族との時間を大切にする欧米人と比較すると日本人はその意識が希薄であり、「せっかく早く帰宅したんだから子供たちと一緒に夕食を作ろう。」「家族とゆっくり話をしよう。」なんて考えのお父さん、お母さんは残念ながらなかなかいないのではないでしょうか。
もし、日本人も家族や友人と価値ある時間の過ごし方ができていればプレミアムフライデーが根付いたかもしれません。そしてもう一つ。時代がいくら変わったと言っても、まだまだ日本の企業は退社が遅い人を「真面目に良く働く」と評価し、やるべきことをきちんとやっていても早く帰る社員は良く評価しない。
だから、例えプレミアムフライデーを導入しても、早く帰ることに多少なりとも後ろめたさを感じたり、人の目が気になり、一番にオフィスを出る勇気がある人はなかなかいない。これが日本の企業の実状です。
日本人がメリハリをきちんとつけることができるメンタリティーと、それを受け入れることができる柔軟性を持つことができてようやくプレミアムフライデーが日本人や企業にも受け入れられる。私はそう思います。