1.フェルミ推定で企業はなにを知りたいのか
「フェルミ推定」は、答えを算出するのが非常に困難な問いに対し、短時間に概算を行うことを言います。
たとえば以下のような問題が多いです。
- 「世界中で今、寝ている人は何人いるでしょうか?」
- 「日本に電柱は何本ありますか?」
- 「スクールバスにゴルフボールはいくつ入りますか?」
「……聞いてどうするんだろう」という問いですね。
正直、私はそう思いました。
このフェルミ推定はコンサルティング業界や外資系企業の採用面接にてよく出題されます。
フェルミ推定出題時の絶対的なルールは二つです。
- 「決められた時間内に結論を出すこと」
- 「自分の持てる知識で結果を導き出すこと」
ますますもって、答えの算出が遠ざかりそうですが、時間内に自分の知識内で結論を出すことは、コンサルのような業種にとっては日常的に必要な能力です。
なぜならクライアントが抱える問題点を即座に判断し、解決に導くのがコンサルであり、問題の把握も解決の糸口も見つからなければコンサルとして仕事を果たしたことにならないためです。
そして、フェルミ推定はそんなコンサルの必須スキル、問題解決を可能にする頭の使い方、いわゆる「知頭力」を測るのに最適な試験なのです。
ちなみにコンサルティング業界を引き合いには出していますが、この地頭力を重んじている業界は他にも多々あり、フェルミ推定は多種多様な業界で用いられています。
問題の解決が求められるのはどの業界でも同じであり、よりスピーディーに解決できる新人をどの業界も求めているからこそでしょう。